犬や猫の膿皮症の原因
膿皮症は、黄色ブドウ球菌などの常在菌が過剰に繁殖しすぎたために引き起こされる病変です。
クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)や甲状腺機能低下症などのホルモン分泌異常や、糖尿病、肝臓病、腎臓病などの慢性疾患によって、免疫力が弱まっている場合には、皮膚の抵抗力が低下して、このような感染症にかかりやすくなります。
皮膚や被毛に、皮脂や垢などの汚れが多く溜まっていたり、被毛が水に濡れたままじめじめした状態になっている場合にも、皮膚の常在菌が繁殖しやすくなります。
また、栄養分の偏りやストレス、シャンプーや駆虫薬による炎症が、膿皮症などの皮膚疾患を誘発してしまう場合もあります。
他にも、ノミやダニなどの寄生虫感染によって皮膚の痒みが引き起こされ、掻き傷や咬み傷ができた所に二次的な細菌感染が起こる事もあります。
もともとアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患がある場合には、黄色ブドウ球菌の作り出す毒素によって、皮膚の痒みなどの症状がますますひどくなったり、治りにくくなるなど、アレルギーの悪化因子になる事が知られています。